生きてこ!

急性リンパ性白血病(Ph+ALL)になって骨髄移植を受けました。これから人生の新しいステージです。抗がん剤治療や骨髄移植、その後の自宅療養の日々について、興味あることも織り交ぜて書いています。骨髄移植を受けた人間が治療を通して感じたこと、その後どんな生活をしているか、書き連ねていこうと思っています。

病院では教えてもらえなかった、白血病・骨髄移植の基金について

DAY185

こんにちは、ひららんです。月間記録があと2件残っていますが、今日は経済的な援助制度について書きたいと思います。取り急ぎ「こういう制度があるよ」というご紹介です。現時点での情報なので、分かりにくい表現や変更箇所が出てきた場合は後日修正する可能性があります。

まずは何より「限度額適用認定証」の申請を!

医療費が高額になりそうなとき | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会

ご加入の保険により手続き先が違うかもしれませんが、これだけはとにかく急いで手続きしましょう。例えば、1ヶ月の入院費用が300万円かかったとします。

  • 限度額適用認定証を取得していた場合
    →年齢・収入により設定された限度額を支払います。
  • 限度額適用認定証を取得していなかった場合
    →300万円の支払いを要求されます。申請したら後日限度額より多く支払った分は返金されますが、約3ヶ月待たされます。返金までの間、300万円は自腹で立て替えることになります。

私は病名を告知された日、病院を出たその足で申請に行きました(手続きは夫がしてくれました)。

注意点:「多数該当」として、

療養を受けた月以前の1年間に、3ヵ月以上の高額療養費の支給を受けた(限度額適用認定証を使用し、自己負担限度額を負担した場合も含む)場合には、4ヵ月目から「多数該当」となり、自己負担限度額がさらに軽減されます。

とありますが、これは医療機関・薬局ごとに全部別々にカウントされます。つまり、1つの病院で院内処方で治療・投薬してもらっていたら4ヶ月目から多数該当として減額されますが、翌月たまたま別の病院にかかったり高いお薬を薬局で処方してもらったりしたら、その機関としてのカウントは1回目となるので減額されない額を請求されます。これは申請したら後日返金されます。引っ越し等でかかりつけの病院・薬局が変わる場合は要注意です。引っ越しの予定がない場合、通いやすいところをあらかじめ決めておけるといいのかなと思います。

骨髄バンクの免除制度

ここからのリンク・引用はは全て下記Webサイトからのものです。

www.marrow.or.jp

経済的な事情で、コーディネートの費用のお支払が困難な方々には、患者負担金(国内料金)の全部、または一部を下記の基準により免除しています。

とあります。下記から説明書(PDFファイル)がダウンロードできます。

www.jmdp.or.jp

この話は病院の移植コーディネーターさんから教えてもらいました。自分が骨髄バンクを利用することが決まった際、もらったパンフレットには「コーディネート費用の免除制度」について記載があり、申請用の書類についても詳しく書かれていました。該当するかは分かりませんが、とにかく申請だけはしておこうと思って家族に頼んで書類を揃えてもらったり、自分が一時退院しているときは記入したりして準備しました。

ただし、免除になるのはコーディネートに関する費用に関してだけなので、ドナーさんの骨髄移植の際の入院費(個室差額料含む)や、提供していただく骨髄液の輸送費(相手先の病院までの交通費)は対象になりません。

造血幹細胞移植に関する基金・佐藤きち子記念「造血細胞移植患者支援基金」

造血幹細胞移植時の支援基金です。家計が苦しくて造血幹細胞移植ができないという方に。以下、公式サイトからそのまま引用します。

  • 患者支援の助成対象
    ・造血細胞移植(血縁・非血縁・自家、骨髄・さい帯血・末梢血 を問わず)を望みながら、経済的理由により実施が困難な患者とその家族。
    ・日本国内に居住し、日本国内で造血細胞移植を受けようとしていること。
    ・世帯の総収入が、当基金の定める額を超えていない方。(下記 申請書類の収入上限額算定表Excelでシミュレーションできます)
  • 患者支援金の助成内容
    ・患者本人の医療費(高額療養費制度など利用した最終的な負担額)の一部。
    ・公益財団法人 日本骨髄バンクに支払う患者負担金。
    ・造血細胞移植医療に伴う交通費・滞在費・及びその他入院に伴い必要となる直接費用の一部。
    ・患者が18歳未満の場合、付き添い家族1人分の滞在費
    ・助成総額の限度額は30万円。・助成対象の期間は移植を挟んだ3カ月間

特定非営利活動法人 全国骨髄バンク推進連絡協議会 - 佐藤きち子記念「造血細胞移植患者支援基金」(旧:佐藤きち子患者支援基金)

分子標的薬・精子保存に関する基金・「志村大輔基金」

  • 基金の給付対象者
    血液疾患で長期にわたって分子標的薬治療を続け、経済的に困窮している 70 歳未満の患者とその家族。
  • 対象となる主な病気
    慢性骨髄性白血病(CML)、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病
    (Ph+ALL)、CD33 陽性急性骨髄性白血病、B 細胞性白血病、成人 T 細胞白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫 など
  • 対象となる主な薬
    グリベック(イマチニブ)、スプリセル(ダサチニブ)、タシグナ(ニロチニブ)、ベルケイド(ボルテゾミブ)、リツキサン(リツキシマブ)、マイロターグ(ゲムツズマブオゾガマイシン)、ポテリジオ(モガムリズマブ)、アルゼラ(オファツムマブ)など

www.marrow.or.jp

未受精卵子保存に関する基金・「こうのとりマリーン基金」

女性の場合、造血幹細胞移植の過程で生殖機能にダメージを受けて不妊になる可能性があります。移植前の卵子を凍結保存し、完治してからの妊娠の可能性を広げることができます。以下、公式サイトからの引用です。

  • 助成対象になる方(血液疾患の患者さんが対象です)

    〇今後、造血細胞移植や抗がん剤治療を開始する予定で未受精卵子保存を希望される、または、保存した方。
    〇日本国内に居住し、日本国内で治療中であること。
    〇卵子採取時35歳以下の方。
    〇世帯の総収入(所得ではありません。各種控除される前の金額です。また、各種年金や傷病手当、児童手当や障害年金なども含めます。)が当基金の定める額を超えていない方。(下記の算定表により算出します)。

  • 助成内容
    〇未受精卵子の凍結保存にかかる採取・保存費用。
    〇上限額 一人5万円。
  • 申請時期について
    〇事前申請・・・発病後、血液内科医と婦人科医による診察の結果、未受精卵子の採取保存の実施が確定したとき。
    〇事後申請・・・未受精卵子の採取保存を実施してから3カ月以内。保管料を支払ってから3カ月以内。(基金運営委員会必着)

www.marrow.or.jp

<参考>私が利用できた基金

私の場合ですが、スプリセルの長期服用があったため「志村大輔基金」と、骨髄バンクに登録して移植することが決まったのでコーディネート費用の免除制度を利用することができました。「佐藤きち子記念『造血細胞移植患者支援基金』」は条件に該当せず、受けることができませんでした。「こうのとりマリーン基金」は、子供の数はもう十分恵まれていたので(もう友達からは孫テロ写真が来るお年頃ですし)最初から念頭にはありませんでした。

この2つの基金を利用することができたおかげで、本当に助かりました。基金を創設してくださった方々、そして今も継続してくださっている皆さまに心から感謝いたします。

このような情報を最初から病院で教えてもらえたら、悩まずに済む人が増えると思うんだけどなあ。